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託されし人たち〜被爆79年 約束の時〜

ドキュメンタリー/教養

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“被爆者の高齢化・死”という、年々厳しくなる現実と向き合う人たちがいる。79年前のあの日を経験していない人が伝承者となり、被爆者に代わって歩み出す日々に密着した

12月29日 日曜 4:05 -5:00 テレビ新広島1

今年3月末の時点で、被爆者の人数はおよそ10万6800人となった。15年前から約13万人も減少し、その平均年齢は85歳を超えた。原爆の悲惨さ、被爆の実相を後世に伝えてきた被爆者たちにも、証言をするには体調面で厳しい現実がある。広島市は、被爆者たちの被爆体験や平和への思いを受け継ぎ、それを伝える「被爆体験伝承者」の養成事業を2012年度から開始。加えて2022年度からは、被爆者の家族が親や祖父母らの
体験を伝える「家族伝承者」の養成を始めた。次世代へ平和のバトンを繋ぐ活動は年々広がり、今年4月1日時点で、被爆体験伝承者226人と家族伝承者38人が活動している。伝承者は、約2年の研修を経て認定を受けると、原爆資料館や県内外の学校などで伝承講話を行う。  細川洋さんは、家族伝承者1期生だ。第二の人生として、「被爆者である父の体験を語り継いでいきたい」と家族伝承者に応募し、活動を始めた。
洋さんの父・浩史さんは、自身の被爆体験や13歳だった妹を失った悲しみを国内外で伝え、世界の平和を訴えてきたが、去年11月、95歳でこの世を去った。父の死は、洋さんが伝承者として本格的に活動を始めてから、まもなくのことだった。その後、洋さんは父が被爆した場所を巡り始めた。「聞いておけばよかったことだらけ」と、あの日父がたどった道を踏みしめる。  次の時代に向けて平和を伝える意味を問いかける。

  • スタッフ

    【ディレクター】  宮崎隆史  【構成・プロデューサー】  田中浩樹