限界ニュータウンと言われても〜住民自治を生きる人々〜

ドキュメンタリー/教養

限界ニュータウンといわれても〜住民自治を生きる人々〜🈑

京都府亀岡市見立地区。人口減少時代、寂れゆく郊外の住宅地。だが住民は自ら生活の手立てを作っていく―。「住民自治のあり方」と「コミュニティの力」を見つめ直す。

12月30日 月曜 5:50 -6:50 テレビ高知1

“北摂のマチュピチュ”などと揶揄される京都府亀岡市見立地区。バブル期に北摂をイメージさせる「茨木台」として分譲された。当時、最寄りのJR茨木駅まで車で40分。それでも地価狂騰の折、「夢のマイホームを」と切望した人々は長時間通勤も覚悟で競うように土地を買い、家を建てた。しかしバブル崩壊。無許可開発した業者が倒産。業者が私有していた水道・道路も負債の担保だったが自治会が買い取ることになった。
高齢化が進み、今、見立地区に暮らすのは約150世帯で子どもは1人。投機目的で買った人も多く空き地が目立つ。こうみると見立はまさに“限界ニュータウン”だ。 しかし住民らの結束は固い。区長は「将来世代のための生活環境をつくる」、副区長は「行政まかせにしない。ここは独立国」。“普通のシニア世代”の自治会役員らが活発に協議、水道の運営、道路修繕工事など難事業をこなしてゆく。
今の「見立」は“限界ニュータウン”というよりも自治意識高い“コミューン(共同体)”といっても過言ではない。しかし地域の“厄介ごと”を役所任せにできない“コミューン”ならではの課題も多い。とりわけ生活の命脈である水道をめぐって自治会役員らは苦悩し、厳しい選択を迫られる。
人口減少時代、寂れゆく郊外の住宅地。一方、留まり協力しながら、自ら生活の手立てを作っていく人々に密着して「住民自治のあり方」と「コミュニティの力」を見つめ直す。