ザ・ノンフィクション特別編 母と息子のやさしいごはん
ドキュメンタリー/教養
<日曜午後スペシャル>ザ・ノンフィクション特別編 母と息子のやさしいごはん
人と接するのが苦手だが料理は大好きな息子のために「店」をつくった母…開店直後に見舞われたコロナ禍であえなく閉店…今度こそはと再起を懸ける母と息子の再出発の行方…
12月8日 日曜 12:00 -14:00 BSフジ・181
母と息子にとってこの小さな料理店は、絶対に守らなければいけない大切な居場所…
東京・護国寺にある「酒・食事処 大(たい)」。
調理担当の息子・大貴さん(31)と接客担当の母・貴美子さん(67)の二人三脚で営む店には、自家製デミグラスソースを掛けた名物のハンバーグを目当てに、お昼時は多くの客が訪れる。
幼い頃から成績優秀だった大貴さんは、中学生の時、突然の不登校に。
その後、発達障害の診断を受け、自宅に引きこもる日々を送っていた。
そんな大貴さんを変えたのが、初めて作った料理…
母が喜んでくれたことをきっかけに料理人の道を歩み始めた。
その姿を一番近くで見ていた母は「大貴が思う存分、料理が作れる場所を…」と、2020年1月、文京区・本郷に食堂を開店させたのだ。
ところが、開店直後からのコロナ禍で、店の経営は火の車…わずか2年で閉店することに。
一度は居場所をなくした大貴さんだったが、ディナーメニューを研究し、日本酒も取り揃えた本格的な飲食店として、母と新たな店をオープンさせたのだ。
しかし、採算のとれない食材を使おうとする大貴さんのこだわりは変わらず、売り上げは伸びずじまい…
さらに、これまで経済的に店を支えてきた父・充明さん(84)が高齢のため歯科医を辞めることに…
「もう失敗はできない」家族3人の生活は店の売り上げに掛かっているのだ。
母子の再出発から1年半…少しずつお客さんも増え始め、「自分も何か力になりたい」と、父も店を手伝い始める。
店の経営がなんとか軌道に乗り始めようとする矢先、突然、天井から水漏れ。
さらに状態は悪化し、店は長期休業を余儀なくされる。
再開のめどがまったく立たず、一家が途方に暮れる中で、母・貴美子さんは、この店を守るために、大きな決断を下すのだが…