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テレビ寺子屋【熟年離婚はつらいよ/菊地幸夫】
「熟年離婚」の相談を受ける中で感じる原因とは?「夫婦円満」の秘訣とは?弁護士・菊地幸夫さんのお話です。
11月23日 土曜 4:55 -5:25 福井テレビ1
いまの日本では、若い人だけでなく、熟年になってからの離婚も相談は非常に多いです。夫から、妻から、いろんな相談があるのですが、統計上の数字ではなく相談を受けている私の感想ですと、熟年の人が離婚を希望する理由として「モラルハラスメント」的なことが多いような気がします。言葉が非常にきついとか、例えば「夫が上妻が下」などと完全に固定化してしまい、平等な関係を築けない、そういった原因が多いように思います。
熟年離婚というと夫は私と同年齢くらいの方が多く、その年で妻から「もう嫌だ」と宣言されたらしんどいだろうなと、つい感情移入してしまいます。散々夫からのモラルハラスメント的なことがあったと妻から相談を受けたケースでは、調停で離婚が成立した後、最後に一言絞り出すように「今までありがとう」と伝えた夫を見て、なぜもっと早く言ってあげなかったのだろうかと思いました。私は「離婚すればいい」とは思っていません。
ですから、「そんなに妻のことを思っているのだったら、もっと早く優しい言葉をかけてあげていたらこんな風にならなかったのに」と、残念で仕方ありませんでした。夫と妻、それぞれストロングポイントとウィークポイントがあり、お互いに補っていくのが夫婦です。ある程度自立し、適度な距離感を保ち、はっきり分かるような態度や言葉で感謝の姿勢を相手に示していくことが、大切なのだと思います。