テレビ寺子屋
ドキュメンタリー/教養
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「3つの五輪と5つのメダル」
武田美保(スポーツ・教育コメンテーター)
11月23日 土曜 4:52 -5:22 フジテレビ
シンクロナイズドスイミング、今はアーティスティックスイミングと呼んでいる競技を21年間続け、3つのオリンピックに出場しました。井村雅代先生に指導をいただき、5つのメダルを獲得することができたのですが、私にとってそれぞれ意味合いが違うものとなりました。小学生の頃からの夢だったオリンピックに初めて出場が叶ったのが20歳の時、アトランタです。ただ、映像も見たくないぐらい後悔の残る大会となりました。
代表メンバーに選ばれることが第一目標となり、全勢力を注いで選抜されたものの、そこで目標が途切れてしまいました。自分がやりたい演技すら描けずオリンピックを終え、銅メダリストになったものの、手応えも掴めず達成感もありませんでした。次こそと、2度目のオリンピック、シドニーへ。チームの演技が終わった瞬間に、本当にいい演技以外褒めない井村先生が「大まる」を出してくださり、「これを待っていた!」と思いました。
でも、チームの他にもうひとつ出場したデュエット競技でミスをしてしまい、しっかりと返上したいともう4年間競技を続けました。「これ以上選手としての伸びしろがない」というところまで追い詰められていましたが、ずっと考え続けて何か工夫をすると、間違ったところを叩いていたとしても壁は破れるんですね。経路は違ったかもしれませんが、超えることはできた手応えが、最後の最後、アテネオリンピックであったのです。