テレビ寺子屋
ドキュメンタリー/教養
テレビ寺子屋【いつも話が浅い人 なぜか話が深い人/齋藤孝】
「いつも話が浅い人 なぜか話が深い人」
齋藤孝(明治大学文学部教授)
11月10日 日曜 5:30 -6:00 テレビ西日本1
「話が浅いですね」と言われたらイヤですよね。そもそも「話が浅い」って何なのだろうと考えると、話が本質に届いていないのです。話をしていたら、すべってすべって結局何だったのか分からないというのが、一つ話が浅い人の特徴です。
それから、その話だけで終わってしまい展開していかない、それも問題です。「展開力」と「本質力」が欲しいわけです。
本を読むというのは、一番簡単に話が深くなる手段です。
例えば夏目漱石を読んでいると、漱石の語彙(ごい)が乗り移ってきます。
言葉はみんなのものです。読んでいる本が深ければ、自然と話は深くなります。ちょっと古典を引用してみるのがいいと思います。
古典から引用する力を持てば、かなり話が深くなります。ただ、それだけだと、「教養はあるけど、なんかうるさそうな人だな」となってしまいます。そこで、自分や周りの人のエピソードをくっつけてみましょう。
これまでの人生で得た知恵や、自分が経験した出来事という視点から物事を見ると、自然と深くなるのです。
右から左に知識を流していくだけではなくて、一度自分の経験に落とし込む、どんなことでも自分に引き付けて話す練習をするというのは大事です。
実は「話が浅い」というのは、「話が深い」ということを目標にトレーニングしていなかっただけなのだと思います。ぜひ、深い話ができるようトレーニングしてみてください。