日本のチカラ

ドキュメンタリー/教養

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「清く・楽しく・美しく 〜私たちスミレジェンヌ!〜」

12月28日 日曜 3:30 -3:58 TOKYO MX1

「すみれの花〜咲くころ〜〜〜♪」宝塚歌劇団を象徴する曲を歌っているのは、おととし開校した「菫塾(すみれじゅく)」の塾生たち。ここはいわゆるミュージカル教室ですが、独特なのが入塾資格『60歳〜無制限』。現在通っている25人ほどの平均年齢は70代半ば。人生経験は豊富ですが、歌や踊りは初めてという人がほとんどです。
塾長の徳光涼子さん(75)は元タカラジェンヌ。 宝塚歌劇団で男役として活躍した後、40歳で故郷熊本へ。その後は宝塚音楽学校を目指す子どもたちを指導する『受験校』を主宰し、15年で8人の合格者を出してきました。当時は生徒を合格させるために必死。指導はとにかく厳しかったといいます。
しかしコロナ禍で生徒が激減。そのころ耳にしたのが、外出を制限された高齢者が社会とのつながりがなくなったり足腰が弱ったりで元気がなくなっているという話。 そこで徳光さんが思い立ったのは「高齢者のためのミュージカル教室」。塾のモットーは『楽しむこと』だけ。これまでの受験校とは180度の方針転換。生徒たちの事情はさまざま。夫に先立たれて一人暮らしの人。病気がちで何年も自宅に引きこもっていた人。
親を介護する合間をみつけて通う人も。それぞれの事情を抱えながらも『ここで歌う2時間だけは本当の自分でいられる』と話します。 塾生たちのもっぱらの目標は2024年12月23日に控える無料公演。キャパ500人ほどの会場。フィナーレにはラインダンスを踊り、もちろん『すみれの花咲くころ』も欠かせません。 人生の後半戦を、楽しく生きる術を学ぶ先輩たちの姿を追いかけます。

  • 出演者

    【出演者】 徳光涼子(菫塾・塾長) 【ナレーション】 江越哲也(ナレーター)